Sunday 19 June 2016

ランチ@Hedone

友人オススメのレストランでランチ。すごく評判が高いとは聞いていたものの、どんな所か全く予備知識無しで行ったので、最初に付き出しで出てきた物のプレゼンの良さにびっくり。食べてその美味しさにまたびっくり。

 

 

料理の説明が早口なので、何だったかほとんどウロ覚えなのだけど、これは確かパテっぽいモノが中に入っていたような…。フォアグラだったかなぁ〜。パルメザンチーズの味もしていたような。食べた瞬間、「ちょっとしょっぱい。」と思ったものの、噛むうちにどんどん他の味が出て来る不思議。

 

つい友人に、「ここってミシュラン・スター付いてるの?」と聞いてみる。一つか二つ、星が付いているそうです。うっかりそういうレストランに入っていたのか。ミシュランのお店って、味の深みが半端ない。決して家では真似出来ない色とりどりの味のモザイク…と、つい表現が詩的になる美味しさ。

 

 

 

次に出てきたのがこれ。白い部分が露出オーバーで飛んじゃいましたが、とても繊細な一品。これが、黒豆の土台にぷすっと刺さって出て来た。確か、魚っぽい味がしていた。スモークサーモンみたいな味だったような気がする。スーパーで買うスモークサーモンって、若干魚臭くて脂っぽくて塩っぱくてくどい、という味なんだけど、これは味付けが繊細で微妙。アッサリしてるけど薄くもなく濃くもなく、魚臭さは微塵もなく、絶妙な味のバランス。

 

ここまでが付き出しで、その後メニューが来る。頼んだのはランチのセット・メニュー。

 

 

 

最初に出て来たのがこれ。上に乗っているのはチア・シードと「旨味ゼリー」。昨今、シェフの間では旨味流行りらしい。これ、西洋風の冷製茶碗蒸しみたいな感じでした。ゼリーの出汁は、多分昆布出汁。柔らかい感じの、ほんのりと優しい旨味でした。こっちの人って、カツオ出汁だと魚臭いって嫌がる人が結構いるから、その辺り気を遣っているんじゃないかと思う。

 

 

 

 

次に出て来たのがサラダ。ちょっとこのお皿、綺麗すぎる。なんと爽やかな。これでアイスクリーム食べたい。サラダと呼ぶにはあまりに量が少ないんじゃ?とは思うけど、その他の料理とのバランスを考えたら、これだけをてんこ盛りにするわけにもいかんでしょう。ムースは冷んやりとしたシャーベットみたいで、フルーツ風味の味付けでした。何のフルーツか忘れた。赤と緑の色の対比が目に美味しい。トマトが酸味と甘味がちょうど良くて美味しかった。いちいち味の組み合わせが絶妙。シェフ、めっちゃ研究してるんだろうなー。

 

 

 

メインで出て来たのは白身の魚。ターボット(大型のヒラメの一種)と言っていたような。身が 半透明なところを見ると、これ、ほとんど火が入ってないよね。この国で魚を半生の状態で出す勇気! エライっ。熱が通るか通らないかという、一番美味しいタイミングで火を止めて出して来てると思う。魚自体には、それ程味付けはしてなかったと思うけど、下のアーティチョークのラグーが程よい塩加減で美味しかったです。魚の上に乗っている、アーティチョークのスライスにかかっているのは…ちょっと日本の青海苔のふりかけみたいだった…。日本の青海苔も、こっちに来るとセレブな食材に早変わり、なのか?


ていうか、ここのシェフ、日本で懐石を勉強したのかな? と思うような、ほんのりとした出汁味の使い方をする。盛り付けの仕方も懐石っぽいところがあるし。



 

メインは魚で終わりかな、と思っていたら、肉も出て来た! 豚の肩。付け合わせは高級キノコのアンズタケとスペイン産ピーマン。わざわざ何でスペイン産?と思ったら、普通のピーマンとは味が違ってた。シシトウみたいな味でした。

 

そしてこのポーク‼︎ 柔らか〜いの!脂身の分量も丁度良かった。このお皿で打ち止め。お腹がいっぱいになりました。大満足。どの料理も、こんなに美味しく調理されたら、食材も嬉しかろう、という細やかさでした。あ、そうだ、デザートもあったのだった。

 

 

 

色がドギツイのはカメラのせいです。これもねー、外はサクサク、中はチョコムースで、甘すぎないし、何と言っても食感が軽くて口当たりがすごく良い。

 

このレストラン、家から徒歩15分というご近所さん。決して安くはない(ていうか高い)ので、そうしょっちゅう行けないのが残念だああー。ああ、また行きたい。

 

Hedone:301−303 Chiswick High Road, London W4 4HH

 

 

Saturday 18 June 2016

次の列車は…

 

 

 

 

次のアップミンスター行き地下鉄は、1166分後だそうです。さすがロンドン地下鉄。

 

 

Thursday 16 June 2016

大ちゃんの肖像画(2)

 

顔がでかすぎると大ちゃんからクレームがついたので、小顔の大ちゃんを描いてみました。さぁ大ちゃん、これはいかがですか?

 

 

モデルで協力中の大ちゃん

 

 

 

「まぁまぁだにゃ。でも大ちゃんの方が上手にゃ。筆を貸すにゃーよ。大ちゃんがお手本を描いてあげるにゃ。」

 

残念ながら、何か描く前に大ちゃんは気が変わってしまいましたとさ。

 

 

 

番外編。大ちゃんじゃない黒猫。

Monday 13 June 2016

大ちゃんの肖像画

 
 
 
グアッシュ(不透明水彩絵の具)で大ちゃんを描いてみました。グアッシュって使ったこと無かったけど、ヘタウマな絵が描けていいわー。では、大ちゃんに感想を聞いてみましょう。
 
 
 
「大ちゃん、いかがでしょう?」「どれどれ?」
 
 
 
 
 
 
「大ちゃんはこんにゃに顔でかくないにゃーーーっっっ」
 
 
・・・だそうです。飼い主としては、うっかりソックリに描けてしまって可愛いっ、と思ったんですがねえ。
 
 
 

Wednesday 8 June 2016

ナントで泊まったホテル



フランスでの水彩画ワークショップ、番外編です。ロンドンに帰って来る前の晩にナントで一泊したホテル、四つ星のチェーン、ラディソン・ブルー/Radisson Blu Hotel 。Booking.com ですごく安くなっていたのでここに決めました。ツイン・ルームを予約して、一人£40くらいだった。でもナント駅から結構歩いた…。



もと裁判所だった建物を改築したこのホテル、中身はかなりモダンな内装。



バーは若干小さめ。


チェック・インの時に、受付のお姉さんから一人€20で、朝食付きのビジネス・クラスの部屋にアップグレードできるよ、と言われる。朝食だけで€19するので、これはお値打ち。ということで、ビジネスのお部屋にしてもらう。




ビジネス・クラスの部屋、何が違うのかと言うと、部屋が若干広いのと、ネスプレッソのコーヒー・マシーンがついている。あと、バスローブも。・・・バスローブって、四つ星のホテルだったら普通の部屋にもデフォルトで備え付けられてるかと思ったら、そうじゃないんだ・・・。




窓から建物が見えている・・・わけではなくって、壁一面の写真アート。




白を基調にした、つるーんとしたミニマルな内装。




シャワー・ルーム。二枚のスライド式ドアが二方向に開くようになっていて、閉塞感なく広々使えます。

部屋に荷物を置いて一息ついてから、下の階にあるスパに向かう。このスパのために、ちゃんと水着も用意してきたのだ。立派なホテルのスパだから、てっきりドライサウナ、ジャクージ、スチームサウナ、プールが全部揃っているものだと、ものすごい期待を抱いていたのだけど、小さなジムとドライサウナしか無かった。かなり肩透かし。あれはスパって呼んじゃいかんよなぁ。とはいえ、ドライサウナに終了時間の11時ぎりぎりまで居て部屋に戻ってくる。




外に食べに出るにはもう遅いし、サウナですっかりリラックスしてしまったので、夕食はルームサービスでリゾットを取って食べた。ワインも頼んで気分は極楽。

ゴキゲン
 
 
 
 
次の朝、朝食に降りていく。とても広いダイニング・ホールは、多分昔裁判が行われたホールだったんだろうと思われる。水彩画のワークショップの間はほとんど英語を聞くことがなかったけど、ここは回りのテーブルから聞こえてくるのがほぼ全部英語だった。隣の席の会話が分かるのって何か奇妙な感覚。でもなんとなくホッとする。そしてここ、繁華街から若干離れた場所にあるから、宿泊客はスーツを着込んだビジネスマンばかりかと思っていたら、団体旅行客が沢山居た。
 
 
 天井はオリジナルのまま。
 
 
 
 
 

 
 
 
 
朝食のセレクション、素晴らしかったです。オレンジ・ジュースは自分で絞って飲めるし、ハムも卵もパンもナッツ類も種類が豊富。ディスプレイの仕方もいかにも美味しそう。サラダもあるし、コーヒーはネスプレッソとフィルター・コーヒー両方あるし、頼めばオムレツやスクランブル・エッグやオートミールも出てくる。全種類! すべての食べ物を試食したい!! と思ったけれど、お腹の容量には限界があるのでかなわず。あー、残念至極。でも朝からこんなに色々な種類の食べ物が並んでいるのを見ると、このホテル、出来る!と、満足感が大きい。…たとえスパが過大広告でも…。
 
ナントのホテルを探しているとき、他にも結構良いホテルがかなりの割引きで出てたので、今回は街を見る時間が無かったから、またナントだけ観光に来てみてもいいかなーと思う。朝食目当てでまたここに泊まるのもいいな。
 
 


Saturday 4 June 2016

「白鳥の湖」ドレス・リハーサル@ロイヤル・アルバート・ホール



現在公演中のイングリッシュ・ナショナル・バレエのSwan Lake in the Round、開演前日のドレスリハーサルを観に行ってきた。

ロイヤル・アルバート・ホールの楕円形の客席部分を舞台に演じられる、デレク・ディーン版白鳥の湖、運動場かと思うほど広い舞台を埋め尽くす、60羽を超えるコールドバレエの白鳥が見所。


広っ。
 


本番の公演は通常7時30分開演に対し、ドレス・リハーサルは7時スタート。ドレス・リハーサルなので、ダンサーがメイク無しの場合もあります、ご了承ください、とチケットに印刷してある。

最近、ロイヤル・バレエはオペラ・ハウスの会員向けにドレス・リハーサルのチケットも販売していて、友人からチケットが回ってきて観に行ったことがあるけれど、ロイヤルのドレス・リハーサルはほぼ本番と同じで途中止まることは無かった。本番と違うところと言えば、見せ場で取材のカメラマンがシャッターをきる、カシャカシャカシャカシャっという音がしていたことくらい。

これに対し、イングリッシュ・ナショナルのは本気のドレス・リハーサルで、途中止まることもあるらしい。そういうの、いかにも裏場面を見ているみたいで面白そう。

 



リハーサルで主役を踊ったのは、ジーグフリードがキューバからのゲスト、オジエル・グネオ、オデット/オディールがアリーナ・コジョカル。お、コジョカルまだ踊ってるんだ。ラッキ!とはいえ、最近本番でフェッテを失敗したと聞いているので、ちょっとドキドキ。

第一幕の村人達が楽しそうに踊るシーン、現場監督(と言っていいのか? 全体を見渡しているコーチ ) から時々マイクで名指しで指示が入る。「○○、もう少しアップステージに動いて」とか、「○○、遅れてる」とか…。よっく見てるよなーーーー。それに、エキストラも含め全員の名前を覚えてるってすごいわ。

キューバ・ボーイのオジエル、私の主観だけど、海賊とかの元気ハツラツな役回りの方が向いている、と思う。白鳥の王子様役は・・・うーーん、どっちかっていうと、もう少し足が長くてアラベスクの線がキレイに出る人で見たいなあ。あと、怪我をしているのかな? と思うほど、片方のつま先が妙に内向きで、第一幕のアダージョはあんまりきれいに見えなかった…。三幕の舞踏会シーンでのソロはばっちりキメてたけど。この会場、360度の全角度から見られているので、逃げも隠れもできない。舞台前面からだけ見るのだったら多分気にならない欠点が、ものすごく目につく。ダンサー泣かせだよねえ。酷だなあ。




見せ場の二幕。60羽の白鳥たち、ほんとによく揃っていて圧巻!でした。キレイだったーー。最初に出てくる時、ドライアイスの煙で床が覆いつくされていて、目印になる床の線が見えない状態なのに、よくみんなまっすぐ走れるよねー。まるで万華鏡を見ているみたい。一体どれだけ練習したことやら。それでも途中で黒子みたいな人に、こそっと位置を直されてる人もいた。そんなの素人目にはどこがずれてるのか、ぜんぜん分かんないですけど。完璧というのは存在しないけれど、それでも完璧を目指すのよねえ、バレエって。

この群舞の白鳥たち、これから公演期間の二週間、昼はリハーサル夜は本番と、毎日二回通しで踊らなくてはならないとか。ひゃー、ナニそれ、現代版女工哀史ですか?  みんなつま先大丈夫かしら。エキストラで入ってる子たちは、バレエ学校の学生が結構居るという話だけど、こういう勢いで身体を酷使できるのって、若いからこそだよねー。みんながんばれー。




三幕、舞踏会のシーンは、まだ場所取りがしてなかったらしくて、まずそれぞれのダンスでざっと立ち位置を確認してから通しのリハーサルが始まる。レッグウォーマーをしたままのダンサーも多くて、いかにもリハーサルっぽーい。ナポリのパ・ドゥ・ドゥーの人たち、最後の最後まで練習してた。気合入ってる。

コジョカルは適度に肩の力を抜いて踊ってた感じですが、フェッテはちゃんと32回失敗なしで回れてたのでほっ。・・・でも全部シングルだったけど。昨今、ダブルやトリプルを入れて回るのが当たり前になってきてるので、シングルだけだとイマイチ見ごたえがない。一部、身体能力がずば抜けて高いダンサーが、人間の身体の限界をどんどん超えて行くと、観客もそれを期待するようになっちゃうからバレエの世界ってほんとキツイな、と思う。

・・・と言いつつ、この「白鳥の湖」、群舞だけでも一見の価値あり。

6月12日までです。チケットはこちら