ピグメント(色素)の仕舞ってある棚
先週から始まった装飾写本のワークショップ、今日で2日目。全部で3日しか無いけど習うことはてんこ盛り。先生、「さぁ、今度はコレやります。」と、次から次へと新しいテクニックを教えてくれる。情報量がとんでもなく多くて、私の脳みそ、次世代プロセッサーへのアップグレードの必要を感じましたよ。
今日は、ガム・アンモニアックとジェッソの上に金箔を貼り、シェル・ゴールドの作り方(金箔を水彩絵の具のように筆で塗れるように加工する方法)を途中までやり、ピグメントから水彩絵の具を作る方法を習い、最後は金箔貼りの終わった絵に途中まで絵の具を塗って終わり。一回のブログエントリーでは記録しきれないので、何回かに分けることにします。まずは絵の具の作り方。
絵の具の材料:ピグメント、液体に加工済みのガム・アラビック、アカシアの蜂蜜(保存中に結晶しないのでこの蜂蜜を使う)。ピグメントはアヴァナ・オーカーというのが使われました。…黄土の一種だけど、聞いたことの無い色素だなー。
まず色素を花崗岩の板に取り
ガム・アラビックを数滴加えてパレットナイフで練ります。ガム・アラビックは最小限に抑えるため、少しだけ加えてはナイフで練るというプロセスを何度か繰り返します。
ピグメントの粒子がすべて満遍なくガム・アラビックでコーティングされ、滑らかになった状態。なんだかヘーゼルナッツ・ペーストみたいで美味しそうだな。この状態になったら、今度はスポイトで精製水を少しずつ加えながら、ガラスで出来たミュラー(Muller) と呼ばれるモノで練ります。ちなみに加えるガム・アラビックの量は、ピグメントによって違うそうで、ラピスラズリなどはほんの少量で済むそうな。
ミュラーで練っているうちに、だんだんツヤツヤしてくる。 この過程で、ピグメントの粒子がさらに細かくなります。群青のラピスラズリや緑青の孔雀石は、粒子が細かくなるにつれ、出来上がりの絵の具の色が薄くなっていくので注意、との事。アヴァナ・オーカーは、粒子が細かくなっても色に変化はないので大丈夫。
十分滑らかになったら、最後に蜂蜜を加えてミュラーで満遍なく混ぜ込む。蜂蜜は、割り箸の先に取って、10滴程度。蜂蜜は保湿剤として加えます。足らないと貝殻に移して乾いた時にヒビが入り、入れすぎると完全に乾かず、いつも表面がベタつく感じになります。多いよりは足らない気味の方が良いとのこと。
出来上がった絵の具をパレットナイフで集めて貝殻に詰めて出来上がり。
絵の具は人数分の貝殻に 振り分けられました。来週使うそうです。ワークショップが終わったら、お土産にお持ち帰りできるそうです。うれしー。
ちなみにピグメントを練る板は、通常はガラスです。チーズを乗せるのに使われる、大理石の板で代用できるか聞いたら、大理石は柔らかすぎるので不可、との事でした。
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