Monday 7 September 2015

カルージュ城/Château de Carrouges

ノルマンディー日記の続きです。ティエリーに一日中ドライブに連れて行ってもらった次の日は、どこにも出かけず日記を書いたり絵を描いたり、ペーターおぢの切り株アートの残りの一個を塗り直したりと、まったり過ごしました。そしてその次の日、再びティエリーがドライブに連れて行ってくれる予定になっていたのですが、なんと朝から土砂降りの雨。こんなに降っていては視界も悪いし出かける気にならない、というわけでキャンセル。ところが正午近くなって雨は止み、お昼を食べる頃には青空も見え、ドライブするのに十分なお天気に回復。

通常はパリ在住のティエリー氏、ノルマンディーの別宅で過ごすのはバカンス・シーズンのみ。そして人当たりが良く、人間好きのティエリー氏、ノルマンディーにいる間は、毎日地元の友達の誰かと会って「きゃっきゃっ」って遊びたいらしい。そういう人なので、このお天気の回復ぶりなら、ティエリー、ひょっこり現れるんではないか?と思っていたら、ホントに来ました。分かりやすすぎる。まずは二日後に予定されている、ペーターおぢのランチ・パーティーの下準備を手伝い、午後3時近くになってからお出かけ。

この日、私達の行きたい場所は二箇所、既にリクエストが出してありました…が城好きのティエリーが車のハンドルを握っているのだ。城抜きで1日が終わるはずは無い。ティエリーと出掛けて帰って来た後に、ペーターおぢがまずする質問は、「今日は何軒、城見に連れて行かれた?」なのだ。「時間無いし〜、無理ちゃうー?」と懸念を表明する私達に対し、全部回れる時間配分を巧みに私達に説明するティエリー。この辺りの交渉と攻防戦、だんだんゲーム感覚と化しつつあるのだった。で、結果、道中の途中にあるから、と言うことで、カルージュ城に連行されましたよ。



ゲートハウスが大変優美な佇まいのカルージュ城。このお城、実は去年別の友人、フランソワーズに連れてきてもらい、外側だけ見たのですが、中には入りませんでした。 ティエリー曰く「ええーーっ。フランソワーズってば、ここまで連れてきといて、中に入んなかったのぉぉぉー。信っじられなーい。」だそうです。彼はこのお城が大好きで、年に3回くらい来ているとか。どんだけ好きやねん。


絵日記に描いたカルージュ城


本館、外側からの眺め





中庭


カルージュ城では、ガイド付きツアーに加わらないとお城の中が見学出来ないので、4時からのツアーに参加。時間がキツキツの状態で連行されましたが、結果的には、中も見られて良かったです。 小さいけれど観光客用にショップもあるし、お城の中のしつらえがきちんとしてる。見学のしがいがありました。




キッチン。銅の鍋のコレクションがステキです。どんなものを料理してたのかな〜。ガイド・ツアーは当然フランス語なので、何を言っているのか分からない。で、後で英語の説明書きを読んだら、このキッチンには、当時の時代の最先端を行くアイスクリーム・メーカーがあるのだそうだ。どれがそうだったんだろう。


この天蓋付きベッド、カーテン部分を閉め切ったら凄く居心地良さそう〜。引き篭もるかも〜。ベッドルームのある部分は15世紀建造、インテリアは17世紀に改装。



ゴテゴテな装飾。でもウゲーッてならないのは、地の色が渋いグレーだからかな。フランス人はグレーの使い方が上手いなあ。右上、写真から見切れてしまっていますが、改築を行った当時の城主、ル・ヴヌール(Le Veneur)家の家紋。





明るくて爽やかな雰囲気のサマー・サロン。暖炉がなくて夏しかこの部屋を使えないからサマー・サロンなのだそうだ。うーん、惜しい!私この部屋一番好きだったんだが、暖炉が無くっちゃぁ住めない(誰も住んでくれとは言うとらんがな…)。



ポートレートの部屋。描かれているのは長く城を所有していたル・ヴヌール家の人々。

ところでこの城、やたら椅子が多い。

椅子。


椅子。


椅子。


椅子。


椅子。


みんなバラバラの布が張ってあって面白いので、知らずに椅子ばっかり写真に撮ってた。ティエリーがこの城を大好きなのは、彼の愛する椅子がてんこ盛りだからかではないか?というのは Kotomi さんの推理。そっか、なるほど。それも程度の良い椅子ばっかりだもんなー(彼の家の屋根裏には、壊れかかって修復と言う名の救済を待つ椅子がてんこ盛りである)。




こちら、ゲートハウスとは反対側のゲート。これまたとてもエレガント。

なんだかんだと、このお城でしっかり時間を費やしてしまいました。この次に向かうのは、ノルマンディーのディープなブロカン、ムッシュー・ラングルのジャンクヤード(…と言い切ってしまった…)。

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