Monday 13 October 2014

Manon@Royal Opera House


CHOREOGRAPHY
Kenneth Macmillan
CAST
Manon: Sarah Lamb
Des Grieux: Vadim Muntagirov
Lescaut: Valentino Zucchetti
Monsieur G M: Gary Avis

5日の日曜日にロイヤル・オペラ・ハウスでマノンを見て来ました。元々マノンに配役されていたローレン・カスバートソンが怪我の為、サラ・ラムに配役が変更になっていましたが、私のお目当ては、デ・グリュー役のヴァディム・ムンタギロフだったので、マノン役はどっちでもいいの。

美しく魅力的な若い女性、マノンを巡って繰り広げられるこのバレエはケネス・マクミランの名作。マノンがデ・グリューの腕の中に飛び込んで行ったり、デ・グリューがマノンを宙に放り投げ、マノンは空中でコークスクリューのように二回転して再びデ・グリューの腕に抱きとめられたり、といった、アクロバット的な難しい振り付けがふんだんに盛り込まれています。その割には体操っぽくは無く、流れるように美しい…とはいえ、この辺、パートナーを組むダンサーの息が合っているかどうかにかなり左右されますが…。

お目当てのヴァディムくん、ソロは不安定なところもあったけど、も〜、とにかくアラベスクのスッと伸びる線がエレガントで美しい〜! まだ若い上に童顔なので、純情で頼り無さげな文学青年、実はイイとこのお坊ちゃんという感じのデ・グリューでした。でも最後にマノンを亡くして号泣するシーンは、私ももらい泣きしそうになっちゃいましたよ。

サラ・ラムのマノン、真の恋人、デ・グリューと恋に落ちるシーンよりも、お金持ちのムッシュG.Mに言い寄られて小悪魔的に振る舞う場面の方が説得力ありました。デ・グリューとのシーンは割にあっさりとした感じだったので、メロドラマな音楽に合わせて、もっとねっとり踊ってくれてもいいなー、なんて。

ラスコー役のヴァレンチノくん、妹を金で売る兄っていう一癖ありそうな胡散臭さが良く出てました。でも酔っ払って踊るシーンは、ちょっと千鳥足具合が足りないなぁ、という感じで、私としてはリカルド・セルベラのバージョンが一番好きかな。

三幕の、マノンが売春の罪でアメリカのルイジアナに島流しになり(そういう時代があったんだねぇ)、疲れ果ててデ・グリューの腕の中で死ぬシーン直前のパ・ドゥ・ドゥーは、シルヴィ・ギエムを超える人は居ないなぁ、と思います。まぁ、ギエムと比べちゃいかんよね、とは思いつつ、どうしても彼女を基準にしてしまう。それでも。彼女に至らないまでも、誰が踊ってもこのパ・ドゥ・ドゥーは美しいです。一重に振り付けの素晴らしさに依るものですねー。マクミラン、天才!

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